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「スポーツビジネス」の最高峰Johan Cruyff Instituteで学ぶ


2024年9月から、スペイン・バルセロナにあるヨハンクライフ大学(Johan Cruyff Institute)でスポーツビジネスを学んでいます。

昔からスポーツの世界で働きたいという想いを持っていましたが、スポーツビジネスについて知識も知見も人脈もゼロの状態で、いきなりスポーツクラブや〇〇連盟で働くのは難しいし、付加価値がないと考えました。

そこで、まずは体系的な知識を身に付け、人脈を広げることを目的に学校に入ることにしました。
どうせ学ぶなら、日本よりもスポーツビジネスが発展している欧米の方が良かろうと考え、以前から興味を持っていたJohan Cruyff Instituteに入学しました。

私には二つの夢があります。
・フィールドホッケーを発展させること(日本が世界一になり、ホッケーで飯が食える人を増やす)
・欧米のように、スポーツクラブが地域のコミュニティーの場としても機能する文化を日本にも根付かせること

これらを実現するためには、「資金」が大きな課題になります。
資金の確保なくしてスポーツの発展はありえません。

スポーツが持つ魅力や価値を最大限に活かし、持続的に資金を回せる仕組みを作ることができれば、スポーツそのものが自立した産業として成長できると信じています

日本ではまだ「スポーツをビジネス化すること」に抵抗を持つ人も多いかもしれません。
しかし、スポーツにって生み出された資金を、選手やスポーツ施設に還元することは、スポーツの発展にとって極めて健全な形です。

幸いなことに、Johan Cruyff Instituteのプログラムは、日本で日本語でも受講できるようになりました。
私自身、まだ学びの途中ですが、より多くの人がスポーツビジネスに興味を持ち、挑戦し、スポーツが自立した産業として発展していく未来を共に築いていければと考えています!

※タイトルに「最高峰」と書きましたが、決して入るのが難しいわけではありません!

1. ヨハンクライフ大学(Johan Cruyff Institute)とは 

1.1 概要 

ヨハンクライフ大学(Johan Cruyff Institute)は、サッカー界の伝説的選手ヨハン・クライフが設立した
スポーツビジネスに特化したビジネススクールです。 

スポーツマネジメントやスポーツマーケティング、サッカービジネスなどの分野で教育プログラムを提供しています。 

FC Barcelonaと提携したプログラムもあるなど、FC Barcelonaとの結びつきが強い(特にバルセロナ本校)学校です。 
バルセロナを本校として(ヨハン・クライフの旧邸宅)、アムステルダム、メキシコ、ペルーにキャンパスを構えています。 

2024年7月、同大学は一般社団法人国際サッカーコーチング&マネジメントスキル認証機構(IFCO)と提携し、
日本国内向けにサービスを提供することを発表しました。
2025年1月からオンデマンドで始まっています。 
  ヨハンクライフ大学|Johan Cruyff Instituto

これまで1万人以上の卒業生を輩出し、80%以上がスポーツ業界で働いています。 

1.2 設立の目的 

ヨハン・クライフ氏が、「アスリートの引退後のキャリアをサポートしたい」 という想いから2002年に設立した教育機関。 

設立の背景には、クライフ氏自身の経験とスポーツ界における課題意識が大きく影響しています。 

また「スポーツ組織を率いるのはスポーツへの情熱を持っている人がベストである」という考え方のもと、スポーツの世界で成功を収められる人材育成を目的としています。 

1.3 各コースについての説明(バルセロナ本校のみ紹介します) 

今回はバルセロナ本校、オンサイトで行われているコースのみを紹介します。
他のキャンパスやオンラインのコースを含めると90以上のプログラムが用意されています。 

①University Master’s Degree in Sports Management Barcelona 

バルセロナ自治大学との共同プログラム、正式な大学院卒業資格が得られるコース。 
『Sports Business International Magazine』がスポーツビジネススクールランキングで世界30位。 

 期間:10か月(9~6月) 
 言語:スペイン語(オンラインの場合は英語もあり) 
 時間:毎週月~木曜 15:20~20:00 
 費用:€11,250(約180万円) 

②Master in Sport Marketing and Management Blended Barcelona 

スポーツ全般のマーケティングとマネジメントなどのプログラム。 
『Sports Business International Magazine』がスポーツビジネススクールランキングで世界30位。  

 期間:10か月(9~6月) 
 言語:スペイン語 
 時間:毎週金曜(15:30~20:30)教室での授業と月数回木曜日にオンラインとのミックス 
 費用:€9,270(約150万円) 

③Master in Sport Business Blended Barcelona 

②の英語版、かつ教室での授業が多いバージョン。 
私が受講しているコースです。 

 期間:10か月(9~6月) 
 言語:英語 
 時間:毎週木曜・金曜(15:30~20:30)、教室での授業とオンラインとのミックス 
 費用:€12,920(約200万円) 

④Master in Football Business in partnership with FC Barcelona 

FC Barcelonaと提携したプログラムで、サッカーに特化した内容。 

 期間:10か月 
 言語:英語 
 時間:毎月1週間の集中講義(キャンパスのみ) 
 費用:€20,490(約330万円) 

1.4 Johan Cruyff Instituteの強み:幅広いネットワーク

Spotsbiz(#SportBiz – SPORTBIZ EUROPE: Edición Barcelona 2025 )などのイベントへの協賛や
約120のクラブ、協会・連盟、スポーツ関連企業と提携関係にあり、講師の派遣やインターンの紹介があります。 

スペインホッケー連盟とも提携しており、講師の派遣や毎年2名の奨学金プログラムが用意されています。 
FLOR AMUNDSON Y LUIS CALZADO, BECADOS PARA ESTUDIAR EN JOHAN CRUYFF INSTITUTE – RFEH

スポーツ業界が狭いこともありますが、あらゆるスポーツ関係の組織に同校の卒業生が所属しているのも強みの一つです。 

2. Master in Sport Management コースについて 

2.1 生徒 

私が受講している Master in Sport Management についての説明です。 
生徒は12名で、20代の若者が太宗をしめています。 
国籍はロシア、ポーランド、イタリア、オランダ、エジプト、ケニアなど、非スペイン語圏から生徒が集まっています。 
(同様の内容のスペイン語コースが別途あるため、スペイン人や中南米からの留学生はそちらに参加しています。約20名) 

2.2 授業科目 

修士論文を含めて13の科目の授業が用意されています。 
講師は基本的にその分野で実際に活躍している方々です。
FIFA、UEFA、La Liga、FC Barcelona、Girona FC、IRONMANなどあらゆるスポーツ業界から来られています。 

またゲストスピーカーが来る授業もあります。
MotoGPの広報、スポーツ用品メーカーのマーケティング担当などの話を聞く機会がありました。 

各科目で、宿題、ケーススタディー、レポート作成、オンライン上でのディスカッション、グループワーク、試験などがあり、50/100点以上で合格となります。 
修士論文は2人1組で、各自テーマを決めて行います。
私は、ロシア人の元プロテニスプレーヤーと「スポンサーシップ」をテーマに修士論文を書く予定です。 

科目講師の属性
1Sport MarketingIRONMANのOperations Director
2Sport SponsorshipGirona FCのComercial & Marketing Director
3Sport MediaLa Liga TV International ChannelのProduction Director
4Digital Transformationヨハンクライフ大学のAcademic Director + FC BarcelonaのHead of PMO
5Strategic ManagementITIKというスポーツコンサル会社の
6Governance in SportFC Barcelona Innovation HubのGlobal Partnership担当
7People ManagementDavid Lloyd Gavà Mar(フィットネスクラブ)のGM
8Financial ManagementFIFA, UEFA, RFEFなどのコンサルタント
9Innovation and entrepreneurshipFIFAのTechnology&Innovationのコンサルタントで元FC Barcelona Innovation Hub
10Commercial ManagementCE Sabadell FCのGM
11Sport Facility ManagementClubs DiR(フィットネスクラブ)のDirector
12Sport Event ManagementGrandvalira Soldeu Ski ResortのCEO + バルサやUEFAのEvent Project Manager
13Final Master Project (修士論文)

 

3. 入学手続き 

3.1 入学資格 

以下3つのうち1つを満たしていことが入学資格になります。 
私もそうですが、他の同級生も①のみの人が多いように思います。 

  ①学士(大学卒業)またはそれに準じる学位 
  ②3年以上のスポーツ業界での業務経験 
  ③プロのアスリートとしての経験 

3.2 Pre-registrationの際の提出書類 

以下5点が 「Master in Sport Business Blended Barcelona 」コースの必要書類でした。 
英語で履歴書やMotivation Letterを書いたことがなかったので、ネットで調べたり、知り合いの英語がうまい方に添削してもらいました。

コースによっては推薦状や大学の卒業証明書・成績証明書にアポスティーユ認証が求められるので、HPで確認してください。 
 Johan Cruyff Institute – Education in Sport Management

  ①履歴書 
  ②大学の卒業証明書・成績証明書 
  ③Motivation Letter 
  ④写真 
  ⑤ID 

3.3 スケジュール 

12月に入ってから①のPre-registrationが受付開始になります。 
私の場合は1月中にInterview、Admissionまで完了しました。 
2~3月にオンラインでの説明会も開催されているぐらいなので、5月ごろまでは受付されているのではと思います。 

  ①オンラインでのPre-registration -必要書類の提出と登録料€30の支払い 
  ②Admissions Committee -書類審査 
  ③Interview -意思確認+ネガティブチェック(?) 
  ④Admission -Interviewの後72時間以内に結果通知、入学金€890の支払い 

※金額は「Master in Sport Business Blended Barcelona」のものなので、HPで確認してください。 
 Johan Cruyff Institute – Education in Sport Management

4. 4か月学んだ感想 

2024年9月に入学し、早くも4か月が経過しました。
講義は木金の午後だけですが、かなり忙しいのが実態です。

入学手続き中のInterviewの際に、働きながら受講している人も多いし仕事を辞める必要はない、と言われましたが、
実際は宿題やレポートが重なることが多くて、かなり忙しくなるタイミングがあります。
働きながらだと、睡眠時間を犠牲にすることになったかな、と思います。

4.1 良かったこと

この学校を選んで一番良かった点は、やはりネットワークが広いことです。
講師は全員、実際にスポーツ業界でその業務を行っている方々
です。
講義の内容や質問したことについても、リアルな説明を聞けるので非常に勉強になります。 

また、卒業生があらゆるクラブや企業、連盟などにいるので、Linkedinなどを通じて横のつながりができます。 
修士論文の調査のためや個人的にアポを取りたい場合、Johan Cruyff Instituteで学んでいると言えば応じてもらえます。 

インターン(基本的に無給)の紹介も多数あるのもいい点です。
ただし、スペイン語やカタラン語が必要なケースもあるので、インターンといっても採用のハードルはそれなりに高いです。
私自身も「スポンサーシップ」に絡むインターンの採用を目指しています。

4.2 チャレンジングなこと

一方で、英語には正直苦労をしています。

私自身、海外で9年間働いていたこともあって、英語にはある程度慣れていたつもりでしたが。。
資料もあるし、後日録画を見ることも出来るので、復習すれば問題ありません。
でも、チームに分かれてディスカッションをすることや、プレゼンをする機会も多いので四苦八苦しています。

またヨーロッパ人が多く、アジア人の発音に慣れてないのかなと思います。
私がただただ下手くそなだけかもしれませんが、簡単なことでもかなりの確率で聞き返されます。。
各国それぞれ訛りはあるんだけど、ヨーロッパ人同士はそれに慣れてるのかな、という気がしています。
ここは、めげずに頑張ります!

あと、他のみんなの講義を受ける態度が違います。
日本人の黙って聞いてるだけと違って、みんなかなり手を挙げて積極的に発言します。
知ってること言いたいだけやろ、というのもありますが、質問も活発です。
生徒同士でディスカッションも発生することもあって最初は面食らいました。
なかなかその中に割って入っていくことは出来ていませんが、

今後は講義の内容についても、「スポンサーシップ」を中心に投稿していきたいと思います。


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