こんな人におすすめ
- 最近お子さんがホッケーを始めたお父さんお母さん
- 子供の試合を見に行ったけど、ルールや反則がよく分からなかった
- ちゃんとルールや反則を理解して応援したい
子供の応援に行ったけど、ルールや反則がよくわからないとモヤモヤしますよね。
なぜか審判が反則を取って、相手ボールになったり、ゴールが決まったと思っても得点にならなかったり。
笛が鳴るたびにイチイチ何の反則だったか聞ける人もいないし、後で聞こうと思ってもうまく説明できないから、よくわからないままになってますよね。
結論、6人制ホッケーでよくある反則は5種類のみ。
最低限の反則とルールを覚えておけば大丈夫です。
ただし、分かったつもりでいると、かえって恥ずかしい想いをすることになりますよ。
本文では、小学生・中学生を中心に行われている「6人制ホッケー」のルールと反則を解説します。
反則やルールが分かれば、試合を見るのががグッと面白くなりますよ!
==目次==
1. 6人制ホッケーとは
通常、ホッケーは11人制で行われるスポーツですが、日本では、小中学生を中心に6人制ホッケーが行われています。
11人制と比べて、フィールドがコンパクトで、攻守の切り替えが激しく、ボールに触れる機会が多いのが特徴です。
①6人制ホッケーの基本的なルール
試合時間
前後半各15分の合計30分です。
小学生の場合は前後半各10分、合計20分となります。
得点
ホッケーは相手ゴールに入れたら1点が入り、得点が多いチームがが勝ちになります。
ただし、ゴール前の半円(サークルといいます)の中から打ったシュート、または触った場合のみが得点としてカウントされます。
サークルの外から打たれたボールがゴールに入っても得点にはなりません。
サッカーと違ってロングシュートというものがないのです。
②6人制ホッケーのフィールド
6人制ホッケーのフィールドは、タテ50m×ヨコ30mの大きさです。
11人制のフィールドの約半分の大きさです。

2. ホッケーでよくある反則 5つ
6人制ホッケーのよくある反則を5つ解説します。
これだけ分かってたら、もう大丈夫です。
①キック(フット)
ボールが足にあたったら反則です。
もし足を使っても良いるルールであれば、それはもはやサッカーになってしまうからです。
ボールをキープしている側としては、意図的に相手の足に当てて反則を取りに行ったり、セットプレーを狙ったりすることもありますよ。
スティックでのみボールを扱う不便さこそが、ホッケーの繊細な技術やスピードにつながっていて大きな魅力なのです。

②バックスティック
ホッケースティックは平らな左側の面だけが使え、右側の丸い面(裏面)を使うと反則です。
理由は諸説ありますが、スティックを振る動きを限定的にして、ケガのリスクを減らすためといわれています。
ボールを右に動かしたいときは、左手首をひっくり返して平らな面を右に向けます(これを「リバース」といいます)。
手首をくるくる捻って平らな面の向きを変えて、ボールを右に動かしたり、左に動かしたりするのです。
左右にギャップがあるので、攻撃は右から攻めると守りにくいため有利になります。逆に、守備は(攻撃側から見て)左側に追い込むのがセオリーです。

出典:Total Dutch Field Hockey Facebook
③アップ(デンジャラス)
ボールを浮かせたら反則です。
ボールはとても硬く、体に当たるとケガをするリスクがあるためです。
ただし、相手選手にとって危なくなければ反則にはなりません。
危ないかどうかが反則の基準ですが、だいたい30cmぐらい(ヒザより少し下)上げてしまうと反則になります。
一方で、「スクープ」という相手の頭上を越えていく浮き球のパスは有効です。スペースが多い11人制では良く使われます。

出典:Total Dutch Field Hockey Facebook
④インターフェア
守備側の選手がボールを取ろうとして、相手のスティックや体をたたいてしまったら反則です。
スティックを振りまわすと危険なため、スティック同士の接触も制限されています。
相手のスティックに当たらないように、スマートにディフェンスしないといけません。
カチッとスティック同士が当たる音がしたら反則と思ってください。
スティックを振らず、寝かせてブロックするのがポイントです。

出典:Total Dutch Field Hockey Facebook
⑤オブストラクション
体やスティックでボールを隠したり、相手のプレーを妨げる行為は反則になります。
体同士、スティック同士の接触や、体とスティックの接触につながって危険なためです。
例えば、ボールをキープしながら後ずさりして相手を押す行為や、ボールキープしている時にスティックでボールを隠したり防御するような行為です。
とにかく、プレー可能な範囲内にいる選手に対して、邪魔をするような行為は反則になります。
他の選手が横切ったり、ブロックするような行為もダメですよ。

出典:Total Dutch Field Hockey Facebook
3. 反則後のリスタート(フリーヒット)の際のルール 3点
反則が起こった後や、フィールドの外にボールが出た後にプレーを再開する際のルールについて解説します。
リスタートをする地点は、反則があった場所、またはフィールドの外にボールが出た場所からとなります。
フリーヒットの際のルールと注意点
①セルフパス
攻撃側はいったん味方にパスをしなくても、自分一人で再開できます。つまり、いきなりドリブルができるのです。
極力流れを止めないようスムーズに試合を運営するため、2015年に正式にルールが改定されました。
ただし、一度ボールを静止させる必要があるので、流れのままリスタートしてしまうのはダメですよ。
また、反則があった地点までボールを戻す必要がある点は注意が必要です。
攻撃側に有利なルールですが、「セルフパス」のお陰でよりスピーディーになりました。
②守備側の4mルール
反則をしてしまった側(=守備側)は、リスタートの地点から4m離れる必要があります。
すぐにプレーが再開された場合で、もともと4m以内にいる場合はプレーをしてはいけません。
守備側の選手が4m以内でプレーできると簡単にボールに触れてしまうのと、安全を確保するためです。
もし、4m離れてないのにプレーをしてしまったら、グリーンカードが提示され2分間の退場処分になってしまいます。
それが自陣内だとすると、ペナルティーコーナーになってしまいます。
自分の近くでプレーが再開されると、ついディフェンスしたくなりますが我慢が必要です。
③攻撃側の4mルール
相手陣内でのフリーヒットの際は、攻撃側の選手も4m離れる必要があります。
また、ボールは4m以上動かした後、または守備側の選手がボールに触れた後でないとサークル内に入れてはいけません。
サークル内は攻撃側選手、守備側選手とも密集しているので、安全確保のためです。
サークルを横切るパスもダメなんですが、ボールを浮かせて横切らせるのはOKです。
ただし、危なくないほど高く浮かせる必要がありますよ。唯一の例外(裏技?)ですね。
横や後ろにドリブルしたり、味方にパスをしてボールを4m以上動かした後であれば、サークル内にボールを入れることができます。
あせったり、チャンスと思って、4m動かさずにうっかりサークルに入ってしまうことがあるので注意が必要です。
4mルールを守らなかった場合は反則になり、相手ボールになってしまいます。
4. セットプレー 3つ
ホッケーの主なセットプレーについて解説します。
得点の大きなチャンスです。逆に、守備側としてはできるだけ避けたいプレーです。
①ペナルティーコーナー(PC)
ホッケーの独特のルールに「ペナルティーコーナー」があります。
守備側がサークルの中で反則をしたり、自陣内で悪質な反則をした場合に攻撃側に与えられるセットプレーです。
反則がなければ、攻撃側はシュートを打つチャンスがあったと想定されるため、このセットプレーでは攻撃側がシュートを打てる仕立てになっています。
攻撃側は何人参加してもOKですが、守備側はキーパーを入れて4人しか守れません。
図のように、ボールの出す選手①、止める選手②、シュートを打つ選手③のように役割分担します。
注意点としては、いったんサークルの外にボールを出す必要があります。
ペナルティーコーナーは得点の大きなチャンスです。
すぐにシュートを打たずパスを回したり、タッチシュートを狙ったり、バリエーションも見どころです。


出典:Total Dutch Field Hockey Facebook
②ペナルティストローク(PS)
ペナルティストロークは、サッカーでいうPKです。
巷ではペナストとも呼ばれています。
シュート体制に入った選手に反則をしたり、シュートを反則で止めた場合に攻撃側に与えられます。
シュートをしようとしている選手に接触したり、シュートを足で止めてしまった場合などです。
反則がなければゴールが決まっていたと想定されるため、攻撃側により有利なセットプレーとなります。
攻撃側はゴールから6m離れたペナルティスポットからシュートを打ち、キーパーが守ります。
サッカーのPKと同様、得点の可能性が高いセットプレーです。

出典:Total Dutch Field Hockey Facebook
③シュートアウト(SO)
前後半だけでは決着がつかない場合、3人ずつのシュートアウト戦で勝敗を決めます。
従前はペナルティストローク戦が行われていましたが、キーパーの防御のチャンスが高いシュートアウトが採用されています。
攻撃側とキーパーの1対1の対決です。
攻撃側はゴールから20mの地点からスタートし、8秒以内にシュートを決める必要があります。
8秒以内にシュートが決まらない、サークルの外にボールが出る、攻撃側が反則した場合は、防御成功です。
攻撃側は、8秒を体で覚え、あせらずキーパーの動きをよく見てシュートすることが必要ですよ。
キーパーは機動力を上げて、反則をしないように防御します。反則してしまったらペナルティストロークになってしまいます。
5. ホッケーの基本プレーと用語 7つ
ホッケーの基本プレーや用語について解説します。
①プッシュ
ボールを押し出すプレーで、パスをする際に最も使います。
てこの原理の要領でスティックを動かすと、早いボールが出せます。
②ヒット
右手と左手をくっつけてスティックを握り、振りかぶってボールを打つプレーです。
強いパスを出す際や、シュートを打つ時に使います。
男子のトップ選手だと時速150~200kmのスピードが出るといわれています。
③トラップ
ボールを止めること。レシーブともいいます。
ボールの勢いをスティックとスティックを持つ右手で吸収します。
グラウンダーのボールが来た場合はスティックを寝かせ気味にし、跳ねたボールが来た場合はスティックを立てるのがコツです。
体の近くでトラップする時はスティックを短く持ち、体から離れている場合は長く持ちます。このように、体とボールの位置によって、右手の位置を動かすと次のプレーにスムーズに移れますよ。
④フォアとリバース
スティックは左側の平らな面しか使えませんが、平らな面を左側または正面に向けてプレーすることを「フォア」といいます。
逆にボールを右に動かしたい場合は、左手首をひっくり返して平らな面を右に向けますが、この状態のことを「リバース」といいます。
「リバースプッシュ」「リバースヒット」「リバーストラップ」というプレーもありますよ。
⑤スクープ
ボールを下からすくい上げる、浮き球のパスのことを「スクープ」といいます。
スクープをする地点の近くに相手選手がいて危ない場合は反則になるので注意です。
また落下地点では、レシーブの大勢に入った選手に対して5m以内に近づくと反則になります。
これも安全確保のためです。
⑥フリック
プッシュの動作でボールを押し出しつつ、空中にあげるプレーです。
スピードが出るので、主にペナルティーコーナーのシュートで使われます。
⑦スイープヒット
スティックを寝かして、地面をはわせるようにヒットするプレーです。
ボールが浮きにくく、スピードがあるパスを出せるので、ディフェンスがパスを回すときによくよく使います。
6. よくあるご質問
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選手交代はできますか?
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何度でも出たり入ったり交代できます。
ただし、ペナルティコーナーの間は交代ができません。
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スティックはどんな材質でできていますか?
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木製、カーボン製、グラスファイバー製などがあります。
材質によってボールとの反発力やタッチ感が違うので、どれを選ぶかはポジションや好みによりますよ。
スティックの先の形状や反り具合、重心点や重さも異なります。
ショップでいろんなスティックを試してみてください。
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サッカーのように警告や退場もありますか?
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ホッケーには3種類の罰則(一時退場、退場)があります。
- グリーンカード :不当なプレーに対して提示され、2分間の一時退場
- イエローカード :危険なプレー、故意の反則に対し提示され、5分または10分間の一時退場
- レッドカード :故意の悪質な反則、非常に危険な行為に対し提示され、試合終了まで退場
7. まとめ
ホッケーのボールは小さくて、スピードがあるので、目で追いかけるのが大変です。
反則もよく発生しますが、細かくて分かりにくいですよね。
でもほとんどの反則は今回ご説明した5つだけです。
原則としては、スティックの平らな面だけ使えること、危ないプレーや邪魔をするプレーは反則になると覚えてください。
ルールが分かれば絶対試合は面白くなります。
お子さんの応援にも力が入りますよね。
ぜひ楽しんだください!
最後に。

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